
GoProの動画撮影でのおすすめ設定とProtuneでの動画設定項目について紹介しています。実際に僕が撮影の時に設定している数値を紹介しているので、設定をいろいろと試してみたい方におすすめの記事ですよ!
どうも、GoPro大好きナシタカです。
この記事ではGoProの動画の基本設定と、Protuneでの設定について紹介します。
GoProでは動画の設定が基本項目から詳細項目まで自由に設定ができるので、そうした数値を変えることで自分の目的に合わせた動画を自由に撮影することができます。
ただ最初の使い慣れないうちは、項目が多すぎて使いにくいのも事実。
そこで各項目の説明と僕が実際に動画を撮影しているときの設定を、目的別に紹介していきます。
ぜひ設定をいろいろと変えてみて思いのままに動画を撮影できるようになってください!
GoProでのおすすめ撮影設定
ここではGoProの中でも人気のある、こちらの3つのモデルでの撮影設定について紹介します。
HERO9 Blackでのおすすめの撮影設定
僕がHERO8で撮影するときのおすすめの動画設定がこちらです。
- 解像度:5.2K
- FPS:30fps
- FOV:広角
- HyperSmooth2.0:オン
- ビットレート:高
- シャッタースピード:自動
- EV修正:0
- WB(ホワイトバランス):自動
- ISO最小:100
- ISO最大:1600
- シャープネス:中
- カラー:GoPro
- RAWオーディオ:オフ
- ウインド:自動
- マイク(メディアモジュール装着時のみ):前面
ここで調整が必要なものとしては、こちらの2つがあります。
- ISO最大:1600
- 画質:中
ISOと画質は写真の描写に関する設定ですが、下の方で詳しく紹介しているので参考にしてください。
ここも設定を変えながら撮影すると、また違った印象の映像が楽しめるので、ぜひ試しながら撮影してみてください。
HERO8 Blackでのおすすめの撮影設定
僕がHERO8で撮影するときのおすすめの動画設定がこちらです。
- 解像度:4K
- FPS:60fps
- FOV:広角
- HyperSmooth2.0:オン
- ビットレート:高
- シャッタースピード:自動
- EV修正:0
- WB(ホワイトバランス):自動
- ISO最小:100
- ISO最大:1600
- シャープネス:中
- カラー:GoPro
- RAWオーディオ:オフ
- ウインド:自動
- マイク(メディアモジュール装着時のみ):前面
GoPro任せで十分にキレイな映像が撮影できるので、基本は自動にしたまま撮影するだけでいいのはとても使いやすくて重宝しています。
ISO最大と画質に関しては、HERO9 Blackと同じように調整してもらって、自分好みの設定に変更していきましょう。
HERO7 Blackでおすすめの撮影設定
僕がHERO7 Blackで撮影するときのおすすめの動画設定がこちら。
- 解像度:4K
- FPS:60fps
- FOV:広角
- 低光量:自動
- 安定化:自動
- シャッタースピード:自動
- EV修正:0
- WB(ホワイトバランス):自動
- ISO最小:100
- ISO最大:1600
- 画質:中
- カラー:GoPro
- RAWオーディオ:オフ
- マイク:自動
ここでも基本はHERO8と同じく、GoPro任せの設定になっています。
ISO最大と画質に関しては、HERO9 Blackと同じように調整してもらって、自分好みの設定に変更していきましょう。
GoProのおすすめ設定設定の各項目を解説
ここからは上で紹介した設定項目について、詳しく解説していきます。
それぞれをもっと深く知りたい!という方はぜひ読み進めてください。
解像度の設定
解像度については僕は4Kをおすすめしていて、その理由がこちらです。
- メリット1:後から解像度を変えても画質が落ちない
- メリット2:高解像度なので動画のトリミングができる
- メリット3:静止画切り出しが高画質
- デメリット1:容量が大きくなる
簡単に言うと4Kで撮影しておけば、後からの編集でいろいろと使えるので困ることが少なくなるんですよ。
なので僕は安心のためにも高めの解像度に撮影していて、後悔することが減っているのを実感しています。
解像度に迷ったら、とりあえず4Kで撮影しておけば間違いはないのでおすすめ。
解像度については▼GoProの解像度の選び方!動画編集の目的に合わせて最適なものを選ぼう!の記事に詳しくまとめているので、合わせて読んでみてください。
さらにズームで撮影したような映像を撮影したい時には▼GoProでズーム撮影をする方法とおすすめの編集方法について紹介します!の記事で紹介している方法があるので、ぜひ参考にしてください!
FPSの設定
FPSとは『Frames Per Second』の略で、1秒間に何コマ撮るかという設定のこと。
この数字が大きければ大きいほど1秒あたりのコマ数が増えるので、動画の動きが滑らかになります。
フレームレートを高くするメリットがこちら。
- 映像の動きが滑らかになる
- 動画編集がしやすい
- スローモーションにできる
- 静止画切り出しでベストショットを狙える
もちろんデメリットもあります。
- 解像度によって使えないFPSがある
- データ容量が増える
- 撮影する映像が暗くなる
良い面もあれば悪い面もあるので、撮影シーンによって使い分けるのが大切になります。
詳しくは▼GoProのフレームレート(FPS)設定の記事で暗いところでの撮影について詳しくまとめているので読んでみてください。
FOV(視野角)の設定
これは動画の撮影範囲のことで、SuperViewと広角、リニア、狭角の4つから設定できます。
ちなみに僕は広角での撮影がメインで、GoProらしい映像になるのがとても大好き。
解像度やFPSの設定によって選べる視野角が変わるので、HERO8の場合でまとめたこちらの表を参考にしてください。
解像度 | FPS | SuperView | 広角 | リニア | 狭角 |
---|---|---|---|---|---|
4K | 60 | – | ○ | ○ | – |
30,24 | ○ | ○ | ○ | – | |
4K(4:3) | 30,24 | – | ○ | ○ | – |
2.7K | 120 | – | ○ | – | – |
60,30,24 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
2.7K(4:3) | 60 | – | ○ | – | – |
30,24 | – | ○ | ○ | ○ | |
1440p(4:3) | 120 | – | ○ | – | – |
60,30,24 | – | ○ | ○ | ○ | |
1080p | 240 | – | ○ | – | – |
120,60,30,24 | ○ | ○ | ○ | ○ |
FOVについて詳しくは▼GoProのFOV(視野角)について|焦点距離とピントの特徴を覚えようの記事に書いています。
手ブレ補正の設定
ビデオ安定化機能をオンにすると、撮影時の手ぶれが抑えられますが、ビデオ安定化機能には2つの制限があります。
- 広角の映像が5%切り取られる
- 機能をオンにできる解像度が限られている
FOV(視野角)を『広角』に設定して撮影すると映像が5%ほどクロップされるので、少しズームで撮影したような映像になります。
これを知っておかないと「あれ?いつもと映像の感じが違うな」と不思議に思ってしまうことがあるので注意しましょう。
ビデオ安定化機能が使える解像度とFOV(視野角)の組み合わせは限られていて、4K60FPSと4K(4:3)、2.7K120FPS、2.7K60FPS、2.7K(4:3)、1080p240FPSではビデオ安定化機能は使えません。
なのでビデオ安定化機能を使うには上記の解像度とFPSの組み合わせ以外を選ぶようにしましょう。
GoProのProtuneモード
ここからはProtuneモードについて説明します。
まずProtuneモードとはその名の通り、プロ向けレベルの細かい動画の設定ができる機能のこと。
Protuneでは以下の設定項目があります。
カラー(LOG撮影に似た設定ができる)
ビデオ撮影時のカラーモードを選択でき、カラーには『GoProカラー』と『フラット』の2種類が用意されています。
GoProカラーは美しい色合いの映像が撮れるということで、彩度高めのカラープロファイルとなっています。
なので後から編集はしないから、「GoProだけで綺麗な映像が撮りたい!」という方にはおすすめ。色合いがしっかり出るので僕は大好きです。
フラットは他の機器で撮影された映像とマッチするように、色修正がしやすくなっているニュートラルなカラー。実際に撮影してみると、映像全体が白っぽい感じで映るので一眼でいうlog撮影のような感じです。
こうすると後から映像編集で色味を変えたいときに便利で、ハイライトとシャドウもコントロールしやすくて後から映像を編集すると決めている場合におすすめ。
ホワイトバランス
ビデオの全体的な色調を調整する機能で、設定としては以下になります。
- オート
- 3000K(白熱灯、日の出/日没など暖色系の光環境で使用)
- 5500K(昼光色蛍光灯、平均的昼光などのやや寒色系の光環境で使用)
- 6500K(曇りなど寒色系の光環境で使用)
- CAM RAW(補正なし)
まず基本的な考え方として、低い数字の3000Kは映像に青みがかかるので冷たい印象が強くなり、逆に6500Kでは映像がオレンジっぽくなり暖かい印象が強くなります。
このように映像の目的に合わせてホワイトバランスを調整するのが、上手な使い方になります。
例えばクールなイメージのビデオを撮りたいのであれば、ホワイトバランスは低めにして少し青みをかけた方が、格好良く仕上がりやすいといった感じ。
ちなみにこのホワイトバランスは撮影中でも変更できます。僕は基本オートで撮影することがほとんどで、周囲の光の環境によってたまに変えたりする程度です。
ISO
これは周囲の光を増幅させて画面を明るくするものです。
EV修正との違いは「そもそも周りが暗いかどうか」なので、夜間など周りの光が弱いときにはこのISOを使って画面の明るさを調整しましょう。
注意点としては、ISOを高くするとノイズが増えることです。
ノイズとはザラザラしたような感じのこと。
これがあると写真としては少し見にくい感じになってしまうので、できるだけ出ないようにしたいところ。
機械的に光を増幅させているので、光を強くするほどノイズが増えて画面が荒くなります。なのでノイズとのバランスを見ながら明るさを設定しましょう。
HERO6からは動画モードでも、最小値と最大値をそれぞれ設定することができるようになりました。
これで設定した範囲内で自動的に値を調整してくれるので自分で微調整する必要が減りました。
これはHERO5 BLACKでの動画撮影時に苦労していた部分だったので、ありがたい進化です。
僕の経験としてはディズニーシーでマーメイドラグーンに入ると、いつもこのISOをいじらないといけなかったのでとても手間でしたが、HERO6以降のGoProではこうした手間もなくなりますね。
シャッタースピード
シャッタースピードとはその名の通り、静止画撮影のシャッターを切るスピードのこと。この数値を調整することで動きのある動画での表現を広げることができます。
例えばシャッタースピードを早くすると、一瞬の切り出しが強くなって1コマのブレがなくなります。そのため次の1コマと繋がるブレがなくなり繋がりが分かりにくくなるのです。
この場合はFPSを高めに設定してコマの数を増やすことで、滑らかな動きを表現することができます。
逆にシャッタースピードを遅くすると1コマにブレが出るので、前後のコマとの繋がりが生まれます。そのため流れるような動きの表現が可能になるのです。
その分速い動きではブレが大きくなってしまうので、細かい部分の描写ができなくなります。
また映像の明るさにも関わります。シャッタースピードが早いほどシャッターが開いている時間が短くなるので、光を十分に取り込めず映像が暗くなります。
逆にシャッタースピードが遅いほどシャッターが開いている時間が長くなるので、光をしっかりと取り込んで明るい映像を撮ることができます。
なのでこのシャッタースピードに関しては基本的に自動でOK。ちょっと表現を変えたい時に数値をいじって撮影してみるとおもしろいですよ。
▼【GoProのナイトラプスの使い方】設定から撮影方法、動画への変換まで紹介しますの記事でも活用しているので、合わせて読んでみてください。
EV修正
これはシャッタースピードや絞りから構成される、露出を調整する機能のこと。
撮影時にタッチディスプレイに映像が表示されるので、その時の映像の明るさで判断して調整すればOK。
画面が暗いと感じたならEV修正をプラスにして、明るすぎると感じたらマイナスに調整してお好みの明るさに調整しましょう。
また映像の雰囲気で調節するのも良いです。ちょっとほんわりした感じの映像を撮りたいのであればプラスにして明るく、ムーディーな仕上がりにしたいのであればマイナスにして暗くすると雰囲気が出ます。
シャープ(画質)
これはシャープネスのことで映像の輪郭を強調する度合いを調整する機能。高、中間、低の3段階から選べるようになっています。
シャープネスが低い→細部の輪郭が少しぼやけ、柔らかい印象の映像
シャープネスが高い→細部の輪郭が強調され、強い印象の映像
これも撮りたい動画の印象によって変えるのが良いですが、高だとチカチカとした映像になりやすいので僕は中間で撮影することが多いです。
ただ後から映像編集をする場合は低の方が編集しやすいですが、場合によってはそこでシャープネスをかける作業(シャープニング)が必要になったりもします。
なのでそういった作業を減らしたい場合は、最初から中間や高で撮影するのもありですね。
オーディオ
オーディオのRAWデータを作成するかどうか、またどの程度のデータを作成するかを選ぶことができます。以下の4つから選択可能。
- 高:フルオーディオ処理を適用
- 中間:手動音声コントロールの設定(風やステレオ)に基づいて処理を適用
- 低:最小限の処理を適用
- オフ
映像には音声が自動で入ってきますがこのRAWオーディオトラックを作成することでオーディオの編集がやりやすくなります。
具体的にはノイズの処理をしたり音声自体のボリュームを調整したりなど編集での自由度が段違い。
以前働いていた会社でお客様へのインタビュー動画を作った時があったのですが、その時に後から確認したら店舗の前を通るトラックのエンジン音がすごい入っていたんですよ。
なのでオーディオ処理でノイズを取り除いたり、患者さんの声のボリュームを上げたりしてなるべく目立たないようにしました。
そうした処理もこのように別ファイルで録っておけるとオーディオ処理がやりやすくなるので僕にとっては嬉しい機能。
ただ毎回こうした音声ファイルを利用することはないので基本はオフ。最近は動画の音声を削除してBGMをそのまま挿入してしまうことも多いです。
ビットレート
ビットレートとは、動画が1秒間に何ビットのデータで作成されているかというもの。
簡単に言えばビットレートが高いほどデータ量が多いので、キレイな動画になりやすい。
HERO8以降はこのビットレートが100Mbpsまで増えたので、よりキレイな映像が撮影できるようになったわけですね。
ただその分動画の容量は増えるので、MicroSDカードの容量が多いものを使うのがおすすめ。僕はサンディスクの128GBカードを使っています。
まとめ|撮影目的に合わせて設定を変える楽しさ
- GoProではProtuneも含めて細かい動画設定ができる
- 設定を変えることで目的に合わせた動画を撮影することができる
ここまでGoProのおすすめ動画設定と、Protuneでの細かい動画設定について紹介しました。
様々な設定項目があるので、どうやって設定したらいいか最初はわかりづらいです。僕も使い始めの頃は「なんだこのたくさんの設定項目は!」と驚きましたからね。
僕の設定について紹介しましたが、『これが正解』というものではありません。
その時々によって設定を変えることで、様々な動画が撮れるのがGoProのおもしろいところ。
最初は慣れませんが設定を変えて色々と取ってみることで、思いもよらない素敵な動画が撮れることもあります。ぜひ楽しみながら設定をいじってみて、GoProを使い倒してください!